無垢と突板、間違わないで!~木製品を選ぶヒント~
木になるデザインでは木の温もりを感じられる木製雑貨を多数取り扱っています。
お客様から「無垢材と突板材って何が違うの?」というお問い合わせをいただくことがあります。
そこで今回は、無垢材と突板材の違いについて、解説させていただきます。
無垢材とは?
「無垢」と言う言葉が、けがれの無いこと。純真。混じり気の無いこと。と言った意味がある様に、
木材での無垢材としても、元々は原木から切り出した木材をそのまま使用する材料のことでした。
ただ、後述する突板材や積層合板などが材料として普及するにしたがい、「表面に見える材質が中までそのものである材料」の意味で使われます。
なので、必ずしも「無垢」が「一枚板」とは限りません。接ぎ合わせた材料や集成材も「無垢」だと表現されます。
🌲メリット
* 自然の風合いが楽しめる: 木目や節など、自然が作り出した模様を楽しむことができます。
* 経年変化を楽しめる: 使い込むほどに色艶が増し、味わい深くなります。
* 丈夫で長持ち: 適切にメンテナンスすれば、世代を超えて使い続けることができます。
* 調湿効果: 室内の湿度を調整する効果があります。
🌳デメリット
* 価格が高い: 突板材に比べて高価です。
* 乾燥による反りや割れが起こる可能性がある: 環境の変化に影響を受けやすいです。
* 定期的なメンテナンスが必要: オイルを塗ったり、ワックスをかけたりする必要があります。
突板材とは?
希少性の高い美しい木目を持つ木材を薄く(0.2mm0.6mm)スライスしたもを突板(又は単板)と呼びます。もっとも、一般的には、この厚みのままでは扱いづらいので、合板やMDFなどの別の基材に貼り付けます。
基材が合板であれば「天然木化粧合板」になるわけですが、何故あえて「天然木」を付けるかと言えば、シート状にするのだから、印刷でも良い?っと言うことで、紙に印刷したものや、塩化ビニルで木に似せた物も誕生しました。それで、あえて「天然木」を付ける様になりました。
🌱メリット
* 無垢材よりも安価: 無垢材に比べて価格が抑えられています。
* 反りや割れが起こりにくい: 基材が安定しているため、変形しにくいです。
* 軽量: 無垢材に比べて軽いので、持ち運びや設置がしやすいです。
* 大きな面を活かせる: 無垢材では難しい、大きな一枚板のようなデザインも可能です。
🌿デメリット
* 無垢材に比べて風合いが劣る: 木材の質感や経年変化は、無垢材に比べると劣ります。
* 表面に傷がつくと、下地が見えてしまう: 無垢材のように削って修復することが難しいです。
* 接着剤の影響: 使用されている接着剤によっては、シックハウス症候群の原因となることがあります。
無垢材と突板材の見分け
製品になった状態ではなかなか見分ける事は難しいでしょう。決定的に異なるのは木口(木の断面)があるかないかが見極めですが、木口が露にならない様に製品化されている事が多いので、下記の項目と合わせて判断するのが良いでしょう。
* 木目を見る: 無垢材は、木目が自然な流れでつながっています。突板材は、木目が不自然に繰り返したり、途切れたりしていることがあります。
* 側面を見る: 無垢材は、側面にも木目が見えます。突板材は、側面に木目がなく、合板などの下地が見えます。
* 触り心地: 無垢材は、触ると温かみがあり、木肌の凹凸を感じられます。突板材は、触るとツルツルとしていて、冷たさを感じます。
* 重さ: 無垢材は、突板材に比べて重いです。
* 価格: 無垢材は、突板材に比べて高価です。
まとめ
↑木になるデザインの「ヒノキとウォールナット の二色トレイ」
フレームはヒノキの無垢・底板はウォールナット の突板
無垢材と突板材には、それぞれメリットとデメリットがあります。
なので、適材適所の観点から、必ずしも何方が良いと言う単純なものではありません。
ただ、「無垢だと思って購入したテーブルが突板だった」と言った購入時のミスマッチを防ぐ意味で、今回の記事がご参考になれば幸いです。